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現代曲の楽譜をみるのにまとまった手段があるわけではなく、基本的に個別にあたることになる。おもえばその過程で海外の出版社の仕組みを学んだような気もする。

大学の図書館はもうしゃぶるように世話になった。高すぎて手が出しづらい楽譜とか、研究以外はレンタルしか取り扱ってない楽譜は特に。図書館は学生で作ってなんぼと思っているので、所蔵してない譜面があれば実際読みたいかを二の次にしても購入希望を申請して、だけどその到着は待たず別の音大図書館へ足を運ぶことばっかりだった。なので作曲家によってはまとめて借りたりしてたから、作曲家と図書館とが記憶で紐づいてたりする。望月さんなら玉川上水(入学時は学校には一冊もなかった)、シャリーノなら仙川、みたいに。

新図書館移行後にできた現代曲中心の開架を眺めていると、そのほとんどが学生の購入希望によるものと気づいた。請求記号の番号順でみると買った順番になるので、部分的に自分の興味の変遷と重なるようになってる。熱中したけどそれほどでもない作品、通り過ぎたけど奥深い作品、まだいろいろあるなと昨日ふと思った。

正確に数えてないけど、僕も少なくとも200冊は買ってもらったんじゃないか。母校は音大と美大がくっついているせいか、他の音大と同じように領域をカバーするのがなかなか大変らしい。学部のころはあの曲すらないのか、と思ったものだけど。なので図書館は基本的に学生の要望は極力応えてくれた。それが棚に反映されていて、棚の並びが学生の興味でひしめいているのが、ちょっと面白い。ただ今は昔より楽に発注できるので、借りるより買うほうが絶対いいんだけど。サインとか貰いにくいし(俗な理由)

今の学部生はどのぐらい図書館を使い倒してるんだろか。こういうのは後に残るから、後輩にも伝わってると良いのだが。